本棚の中から好きな小説を抜き出して並べてみたら10冊くらいしかありませんでした

今まで買った本の値段と読んだ時間を時給で考えると、パチンコにぶっこむよりも不毛なことをしていたんじゃないかと思ってぞっとしました。
愕然としました。
絶望しました。
死にたい。


とっても悲しいついでにその10冊をリストアップします。順不同。

サリンジャーライ麦畑でつかまえて
言わずもがな。



ミヒャエル・エンデ『モモ』
言わずもがな。映画もいいよね!



三島由紀夫金閣寺
三島由紀夫はところどころにギャグを混ぜてくるので油断してると爆笑してしまいます。
という話を、今まであんまり同意してもらったことがないんだけど、私の知ってる限りでは川上未映子が同じようこと書いてました。
川上未映子そんな好きじゃないけど。



リチャード・ブローティガン『水瓜糖の日々』
出だしで、これから書くことを箇条書きでまとめてあって感動しました。
水瓜糖食べてみたい。



・トニ・モリスン『青い目がほしい』
醜い父と醜い母から産まれた醜い娘ピコーラが青い目をほしがる美しいお話。



・ジャネット・ウィンターソン『さくらんぼの性は』
いしいしんじの『ポーの話』が『さくらんぼの性は』をパクりまくってるんですよね。
川から産まれた男の子/泥から産まれた男の子だったり、巨大な犬女/巨大なうなぎ女だったり、12人の姫/12人の姫だったり。
読んでてものっすごいイライラしながら、どうせあとがきに「『さくらんぼの性は』へのオマージュです」とかパクったことを正当化したつもりになれる一文が載せられているのだろう、くそが!
とか思ってたらジャネット・ウィンターソンにはまるっと触れてなくて、え…この人のツラの皮ってどうなってるんですか? と背筋が寒くなりました。
いしいしんじ嫌いだわー。
だいたい名前を全部ひらがなで書く男にろくなのはいないっすよ。
でも編集さんなんかからの評判は石田衣良なみにいいんですよね。
そういえば都筑響一さん主催のカラオケ大会みたいのに行ったとき、いしいしんじが「ハワイ」って片仮名で書いたTシャツで「待つわ」を歌っててそれは確かにのん気な光景でいい人そうではあったけど、でも私はだまされないかんなー!!



ポール・オースター『最後のものたちの国で』
後半はだれるけど前半がステキすぎます。



・マリー・ダリュセック『めす豚物語』
もう邦題が最低。
ビッチがヤリマン珍道中を自伝的な要素(どうでもいい)をからめて書いた話みたいじゃないですか。
私がこの本を手にとったのはそういう話を期待してたからなんだけどね。わー、私って最低!
ほら、当時は思春期でエロスが不足しておりましたから。
でも私の性的好奇心が単純に満たされる内容じゃなくて良かった。
たぶん一番好きな小説。



古川日出男『ロックンロール七部作』
ロックンロールのなんたるかをこの本で学びました。
読んだ次の日、当時好きだった男の子に「ロックっていうものはね、うんぬんかんぬん」とか話して嫌われました。

作中に出てくる、
「おれのじいちゃんは鰐を殺したよ
ねえ、びっくりしたかい?
おれのじいちゃんは鰐をさんざっぱら殺したよ
ねえ、びっくりしたかい?
おれのじいちゃんは おれのじいちゃんは
鰐を殺したんだってば!
むー」
という詩が好きです。



カート・ヴォネガット『タイタンの幼女』
読み終わったとき、本から顔を上げておそるおそる周りを見渡しました。
なんでそんなことしたのかよく分かんなかったんだけど、たぶんそのとき世界が変わったんじゃないかと思ったんでしょうね。


やっぱり、目新しさとか知名度だとか一周まわってのおもしろさを評価に加えなくちゃいけない空気を読まないで好きなものを考えると有名な作家さんの有名な小説が多くなってしまうので、いま若干はずかしいです。

よかったらみなさんも空気読まないで好きな小説を教えてくださいね。

「『坊っちゃん』っていう小説がすげえいいんだよね! マジ赤シャツ! 読みなよ! 教科書に載ってたとか言わずにもう一回読みなよ!」
とか発言していただきまして、少しはずかしい気分を共有できたら嬉しいです。